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☆双眼望遠鏡観望記2007☆

下へ行くほど古くなります。

眼視観測によっての望遠鏡の性能は、決して数値で表せるもので有りません。

従って、ケース・バイ・ケースで汲取って頂きたいと思います。
最近は個人的な観望日記的になってきましたがお許しを・・

2002年
2003年

2004年

2005年


2007年2月16日 
上野原観望
週末の天気崩れ予想から急遽金曜の夜に観望会を行いました。


最近は、顔ぶれが常連さんになってきまして勝手の知った楽しい観望会です。
もっと大勢賑やかにやれたら更に楽しいですね!

ここのところの新しいメンバーに”スタークラウド”店長さんがいます。
彼は、最近ネットショップで望遠鏡販売を始めているのですが、うれしいことに双眼ウイルスに感染し、今や双眼望遠鏡ショップへと変貌中であります。
みんなで協力し、良いショップに育っていただければ、業界のしがらみがないので新しいものが生まれるかと思います。
今は主にビクセンと、ウィリアムオプティクスの代理店ですので良質で低価格なものが入手できます。
双眼化には拙者たちが入れ知恵しているので、既存ショップにない優れた物が可能でしょう!?(笑)

さて観望の方ですが、私は夜半過ぎの到着でしたが、それまで非常に抜けた空で、冬の星雲を十分に堪能したようです。
今回は、”小武蔵”32p双眼仕様ドブを手入れして、久しぶりに持ち出しました。
小型(中口径)ドブなので、筒ごと車内に放り込んで運べるのでとてもお気軽です。
設置・撤収ともに1分の最速システムです!!

夜半から、ビノビューに24.5mmミードアイピースを挿入し62倍瞳径5mmスタートです。
空は深山ほど暗くないのでバックが白み乙女座銀河団はそれほどの数は確認できません。
しかし、メシエ銀河は一通り確認でき、明るい物は形状までしっかりわかります。
久しぶりにM51も渦の確認が出来、近場の観望会でも十分な空と思います。

3時を過ぎる頃にはみんなの望遠鏡に霜が降り、店長曰く「冷凍マグロ」状態、久々に冬を感じられます。
天体は、M104ソンブレロが暗黒対までクッキリ見え、M13も細部まで分解します。
サソリがあがってきましたが、町の光害で少々厳しいのですが、M4も確認、木星はめろめろでまだ早いような感じです。

笠井WA-12mmに付け替え、一通り見直しをします。
125倍で瞳径2.5mmです。
これぐらいの倍率にしますと、バックが引き締まり銀河などは更に見やすくなります。
M104は更に形状がしっかりしてきます。
どうにか4565を入れようとしたのですが、今回ファインダーにスカイサーファーを仮に付けたため位置が悪くうまく導入できません。
首が疲れたため簡単にあきらめてしまいました・・・。
黒目はきっちり確認、行き当たりばったりの導入ながらそれなりに楽しめます。
他色々と、久しぶりに十分な銀河の形を確認でき満足です。武蔵五百を持ってきていれば更に楽しめた状況でした。


出発前に、以前から気軽用と思っていた小武蔵=ミードスターファインダー320をいじっていました。
この鏡筒の一番の問題は架台にありました。
ベース部の大きさと重量に32pながら閉口する障害がありました。
今回は円形部分のカットとベースをやめ33ツインの回転テーブル付き台を使用しポータビリティーとしました。
サイズが小さくなったため運びやすく、車内にコンパクトに収納できます。重量も片手で楽々です。
鏡筒の方は、鍋の取っ手を付けることで非常に持ちやすくなりました。
ミニキャンパーベットにすっぽり収まり良い感じです。

小武蔵の問題点・・。
以前に書いたのですが、5年前(もっと前かも)に再メッキしたあと、アルコールでメッキを駄目にしてそのままです。
口径があるので、まあいいかとは思ったのですが、そのせいでラフに扱って傷だらけです。
更に、メッキの濁りも進んでいて、一寸やばいかなって感じはしています。
今回、pgyさんの33pドブとM13を見比べわかりました。コントラスト落ちしています。
さて再メッキに出しましょうか、確か3万円ぐらいです。
30pF5のミラーなら焦点距離的にそのまま交換も可能なので、銀次のミラーを入手しても良いかもしれません。
悩みどころです。

仕事の合間に書いていたら、途切れ途切れで、脈絡が無くなってしまいましたが、関東双眼望遠鏡観望会は毎月新月前後の定例になっています。
是非、皆様も気軽にご参加下さい。
近くなると掲示板で相談しています。
いろんな望遠鏡の見比べは面白いですよ!

では




2006年
3月4日 西伊豆観望

伊豆が良いって噂が耳から離れず、光害マップでも移動可能範囲では最も良さそうな地域です。
西伊豆から南伊豆へかけて、関東近郊には無い暗さ、某人間ナビゲーターのY氏もオーストラリア並みと評価されていました。
んぁあもんで、はるばる行ってきました。
出発時、武蔵用のファインダーを会社に忘れ、武蔵村山からの出発でした。
自宅からなら首都高経由、東名、沼津経由で西伊豆なら、本来、楽なはずでしたが、武蔵村山から厚木インターまで行くのに大変な思いをしました。
行きも帰りも渋滞にはまり片道5時間弱、折角現地でゆっくり寝れたにもかかわらず会社に戻ってくたくたに成っていました。

今回は、Y,KATO氏グループと、pgy氏が合流予定でしたが、前日Y,KATO氏は風邪を引き来れなくなりました。
が、結局土曜日に例の奥多摩へ行って良い思いをしたそうです。
抜駆けの罰として、奥多摩のレポートを頂こうと思います!

で現地合流しようにも携帯電話は圏外でまったく駄目、1人で昼から西伊豆をウロウロ・・・、伊豆へ着たからには南天の良好な場所を求めさまよいました。狙っていた天城高原牧場内は、一番上へ行くと素晴らしい場所があったのですが、管理地になっているので牧場管理事務所へ行くと誰も居らず、彼方の牛舎の方で忙しそうにしていて、今回は見送り他を探す事にしました。
場所的には、仁科峠の駐車場が南に開けていてとても素晴らしいロケーションですが、道路わきで昼間は落ち着けません。

 南視界です。

夜間は、土曜の夜にもかかわらず1時間に1台ぐらいしか通行が無いので意外と良さそうですが、風当たりが強く他を探しました。

峠から、北へ数キロ行った所で意外なポイントを発見!行き止まり標識の立つ砂利道を百メートル位登って行くと一寸した場所があり、北以外は非常に視界が良く、時間的にもこの辺で落ち着く事としました。


東はとても開けています。

 

ここが今回の観望ポイントです。

本日のポイント決定!
狭いが小回りがいいので、上手く止める事が出来ます。
Y,KATOさんが来ていたら難しいポイントだったかもしれませんね。(車がでかすぎて・・)
 よっこいしょ!ッてバックです。


 こっちが南になります。

通りから良く見えるので、pgyさんが発見してくれて無事合流。
機材は、pgyさんが、33pドブ、20cmシュミカセ、125mmビクセン双眼で、私は、「武蔵五百」と「練ビノ」です。

昼過ぎの合流で、暗くなるには時間がありすぎ、といいますか、私徹夜で来ていますので、PGYさんをほって置いて夜まで仮眠致します。
19:00位に、pgyさんに起こされ観望に入ります。
三日月が地面に十分な影を落とし、意外と邪魔です。
オリオン周辺を見ますと、カラフルな色付いた大星雲が近い月にも邪魔されず十分に楽しめます。
さすがに、馬頭は駄目でしたが、月があってこれぐらいですので、新月なら楽勝のようです。
周辺を暫く確認し、再度月が沈むまで仮眠を取ります。
又起こされたか、自分で起きたか定かではありませんが月が沈んで再び観望です。
その間、pgy氏は、ずっと観望していたようでビックリ!でも少しは寝たようですが・・。
pgyさんは、金曜の夜から伊豆入りをしたのだそうですが、曇りと強風、時よりの雪で観望地探しに南伊豆方面まで回っていたようです。

さて、月没後の空の状態ですが、残念ながら、春霞の走りのような薄い上空の靄が「完璧」をあたえてくれません。駿河湾越しに見える日本平あたりの夜景も霞んでいます。
したがって、光害が僅かな霞に反射し、真っ暗までは行きません。
西と北東に明るさを感じます。
南東から南、南西まで、に関しましては、里美と同じぐらいで十分な暗さです。
天頂も良い感じです。

南は、低空まで真っ暗で、抜けが良ければ凄いでしょう。

大熊周辺、獅子周辺銀河はバッチリ色濃く見えます。
m101、m51はグルグルまわっています。
只、光害の影響か、暗黒部分が白んで今一コントラストは悪い状態です。

春の銀河団も一通りの形を現します。
これだけ銀河が見えると、「練ビノ」の出番はまったくありません。
「武蔵五百」も久しぶりに光軸を我慢できる範囲まで追いましたので、じっくり楽しむ事が出来ます。
暗い空は大口径がいいですね!

で、本日のメインイベント「南天」、2:00を過ぎるとお待ちかねの「ω星団」登場です。
白んでいても凄いですね!
100倍の視野にでっかく粒粒が広がります。
若干風が強く、スパイダーの振動で、もやもやってしたり、キリってなったりしながら長時間眺めても飽きずに楽しめます。
勿論その前に電波銀河のキッチリした暗黒や、見事なm83などの周辺の物は楽しめました!
他、土星や木星も意外とシーイングが良く合間に見ます。

pgyさんは、20cmシュミカセとスカイセンサーで、殆どメシエマスターしてしまったようでした。
最後には、まだ登ってこないメシエを山越しに透視しているようでスカイセンサーの凄さを見せ付けられてしまいました。。
折角の遠征ですが、所用が重なっている様で朝までに帰宅しなければなりません。
サソリの姿が半分ほど上がる頃、pgyさんが帰宅となり、私は食事を取り、明け方のポイマンスキー彗星を待とうと考えているのですが、お解かりの通り、お昼まで寝過ごす事と相成りました・・・。

ふかふかベットに床暖房バンバンで起きれる訳ありませんよね。(汗)

で、帰りに今一納得できないバックの白みを考えながら走っていました。
実は、本日のもう一つのお試しに、「ビクセンLVW22mm広角改」がありました。
「あっ、先日広角に改造した時、削った部分の黒塗りを今度やろうとそのまま・・・」
あれれ、そうでした。アイピースの中での迷光反射がかなり邪魔をした筈です。
これなら解る!
しかし、残念無念の西伊豆でした。

ちなみに「LVW22mm」は如何か?
ムフフ・・・、べりべりグッドですね!
最初、WS30mmから取り替えたその後は、最後まで「LVW22mm」で締めくくっていました。
丁度100倍で瞳系が5mm、バックの暗さ、対象物の大きさから、このアイピース1本でオールマイティーでした。
特に、光軸の限界と、シーイングの限界で、今回はそれ以上倍率を上げたいとは思わず、又それ以下は銀河めぐりには不要です。
星野を楽しむのなら、「練ビノ」で十分。
倍率的にこの22mmは丁度良く、さらに、視野を広げた範囲がまさに視野限界ピッタリの広角となって全く不自由を感じる事は無く使用できました。
以前も他で書いたのですが、周辺まで極めてシャープな視野となるため、周辺に湾曲やコマが出る超広角より、全景がキッチリ見える方が広さを感じます。
これはとても良いアイピースとなりましたので早々に黒塗りをしたいと思います。
で、22mmがメインアイピースとなりますと、アメリカンサイズの双眼装置が使用できます。
って事は、「2インチ双眼装置」って、ナニ!?
ビノビュー落としこみの方がいいんじゃないの?何て疑問・・・を、今さら持っても仕方が無いので、たまに2インチを使います!って事で、お茶を濁しますか・・。はは。


Y,KATOさんの反省文を載せて、終了!

KIKUTAさん、pgyさんほんとにごめんなさい m(__)m
土曜午後から元気が回復、陽気に誘われ、しかし伊豆までは自信が無く、奥多摩周遊道路「月夜見第二駐車場」に行ってきました。18時から9時まで通行止めということで、17時30分頃、国立より約2時間弱で到着しました。19時頃見回りの方が来て、許可は取っていますか?とのことですが、もともとそんな必要があるものとは知らず、そんなことは知らないと対応しましたが、すでにゲートも閉まっているから、出て行けとも言えず、しかし私が許可したわけではないですが、朝まで出ることは出来ないですがそのつもりで・・。と言って立ち去りました。
他に、朝から山登りをするという方がいましたが、その方も勿論許可は取っていない、常連さんでした。
さて、お空の方は東はやや明るいものの、全体的に暗く20時頃には、カノープスも確認でき、MUTSUKO、ZAKI先生と抱き合って喜び合いました。夜半過ぎからはM51も薄いながらも確認、その後しし座銀河団、かみのけ・おとめ銀河団など、そしてM104もこれも薄いながらも見ることが出来、とても感激しました。

※これで長生き出来そうで良かったですね!!


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