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 「双眼装置」料理教室  

2003/10/13 この秋の新作!
双眼装置用 等倍率天頂ミラーシステム 「ビノ・ヘルパー」 発表!!
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2003/11/23 新構想!
ドブソニアン用 ビノビュー正立等倍率接続アタッチメント構想! 
2004/4/11 リレーレンズの作り方
反射望遠鏡の双眼装置

2005/7/18 シュワルツ150Sにてビノヘルパー実験始めました! 


2006/1/17 リレーレンズに思うこと  
ちょい追加 2007/05/03

♪♪ たららった らったった! たららった らったった! たらら たらら たらら ・・・・♪

と言う事で、市販双眼装置を料理し、よだれの出そうなご馳走にクッキングしましょう。
料理するのも、食するのもあなた!
ここで習った事を上手に生かして身内でご馳走を楽しんでください。

エッ!まずいって?  それはあたなの問題でしょう!(;)

好きにやってくださいね!  2003/9/27




1.そのまま食べる。

最も美味しい方法
双眼装置はそのままで、鏡筒を改造します。

   ・改造:双眼仕様 R・F・T

  ・改造:双眼仕様ドブソニアン32センチ。

  ・研究:アトム双眼装置解体 対 ビノビュー アタッチメント

紛らわしい誤解を解きましょう。
 直視型の双眼装置は光路消費が大きいので無改造で使用できるのはシュミットカセグレンの一部の機種のみになります。
 双眼装置を手に入れてもそのまま使う事は出来ないと言う事です。
 45度傾斜型の一部機種では屈折鏡筒に使用できるものもあります(国際光器hp参照)。ただし低倍率では大きくケラレが発 生します。
 直視型のケラレですが、販売店ではターゲットを広く持ちたい為に光路消費量を不明確な表現で公表しています。
 わかり易く言いましょう。
 正しい量は直視型のおおよそになりますが、最大眼幅÷2 + 全長 =光路長です。
 サイズが小さい為プリズムの屈折による短縮はあまり考えないで下さい。

結局、アイピース差込量が30mm近く余計に必要となります。アメリカンサイズの場合ほとんどのアイピースの焦点位置がバレルの付け根になりますので、双眼装置光路長+差込口長が実際の消費値になります。使用するアイピースにもよりますが、T社ビノビューで入射口をT2ネジ位置で使用した場合でも140mm以上必要になります。
要するに、F5以上の鏡筒でないと光路を蹴られると言う事です。

ドブの場合元々の口径があるので多少の犠牲は我慢して下さい。


2.バローレンズで食べる。

中倍銀河から惑星料理まで。
何も言う事が無いような素晴らしい御味です。
暖かい料理がご希望でしたら、バローレンズをご利用下さい。 こんなレンズを使います。

このレンズを用いますと、光の通り道がぐーと長く引き伸ばされます。
したがって、焦点距離も一緒に長くなってしまうので使用する際に倍率が上がってしまいますが、これは仕方がありません。その代わり、「Fが暗いと○○隠す!」と言うようにメリットも多いです。色収差や軸上の各収差を補正しますので、双眼装置の光学系の劣化を抑える働きもしてくれて尚且つ合掌します。

エクステンダーレンズとも言います。伸ばすレンズです。
出来る事なら、良質の、特に2インチサイズ等がお勧めに思います。


3.リレーレンズで食べる。


この料理方法は、某大御所にヒントを頂き凡人が食べれるように簡単にしました。
しかし、問題は光路長が伸びてしまうため、「そのまま食べる」と逆になってしまいます。注意が必要です。



こんな理屈がリレーレンズです。ワンダーアイとか潜望鏡等はこの応用ではないでしょうか?
一つの焦点から新たに像を分散させ、そして再度結像させます。
焦点毎に中継していくわけです。それを何回も切り返す事が可能です。
そういった意味からリレーするレンズと言うわけですね!

材料:は、アルミパイプ3種ぐらい、アルミ円柱少々、悪路マートレンズ(色消し入り)2枚

この料理のコツ
は、光束を広げて戻すことで美味しい所までピントを運びます。したがって広げた物を全く同じように戻す必要がありますので軸の精度に気をつけてください。「同じように」が味噌です。

料理方法:はここ 


食感

ニュートン反射鏡筒に付けて頂きましょう!
とっても美味しい正立等倍率で頂く事が出来ます。
香りは24,5倍67°が良いと思います。
あまり温度を上げないでお召し上がりいただく分には何の問題もありません。熱々の高温がお好みの方は「バロー」に決まってますね!

メインディッシュはなるべく大きいドブが良いデッス!何故なら、15センチの飛び出し量が気にならない。見た目も大事ですから。
写真@の黒いアタッチメントにレンズが仕込んであります。シルバーの筒は15センチ延長筒です。
なぜ2inサイズかと言うと、見た目の安定感と強度の為です。
ぜひドブに刺してご利用下さい。

自作が困難な方は、テレスコープコンビニ「いただきマート」でお買い求め下さい。(^_^)

@ A B

ドブには一番、

 簡単に、正立双眼ですぞ!

どぶ用発展システム
延長筒を使用したリレーレンズの場合ドローチューブの可動部にモーメント荷重がかかり多少無理がありました。
図のようにドローチューブと鏡筒の間にスペーサーを取り付けることで無理なく使用できます。
リレーレンズに延長筒(上記写真Aの銀色の筒)を使用する必要はありません。

スペーサーは口径を大きく出来るので大した強度も必要ないので樹脂や木で軽量に製作できます。
リレーレンズとスペーサーの組み合わせで問題が解決され、又一つの形が出来そうです。

 そうだ!ニンジャのドローチュ−ブはネジ3つで簡単に外れるはずです。ってことはアルミで延長スリーブを作ってやれば簡単に接続OKなはずです。近日製作してみます!!

まずはドブに「ビノビュー」を取り付けましょう!!


※付加メリット
ドブソニアンの欠点で筒先に人が近いため気流の影響がある。
このシステムで、筒先から人が離れる効果は大きい。
鏡筒自体はスペーサーをつかんでコントロール出来る。
バランスが許せばスペーサーにハンドルをつければ操作性も向上するでしょう。

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反射望遠鏡の双眼装置について
 2004/4/10

リレーレンズのヒントを某古老よりいただき理屈より実験で進んで来た現状と情報をお伝えしましょう。

リレーレンズによる像の劣化について
眼視による劣化は私レベルではほとんど感じる事が有りません。
なぜなら、同設計レンズの拡散収束によりほぼ同じ状態に像が戻される事から来ます。
気を付けなくてはならない事は、第一と第二レンズの間隔による視野の蹴られになります。焦点位置を無限大に取れば最小で収まりますが見かけ視界との取り合いでロスをします。
また、距離をとった場合、センタリングが難しくなります。センターが少しでもずれると2枚のレンズが同じ条件の拡散収束を出来なくなり一気に収差が現れます。ここが製作において難しく距離があるほどに現実性が無くなっていきます。
現実的には見掛け視界を小さくするのは倍率を上げる目的に平行しますのでリレーレンズを利用するより焦点距離の長い鏡筒を用いるかバロー系で収めるのが良いと思います。

正立像を求めるのであればリレーレンズの間隔を最小に収めることです。
伸びた分の光路長処理は自作の鏡筒であれば最初から鏡筒内で処理できます。
その場合、都合の良い事に接眼レンズのイメージサークルと同じ径の斜鏡で済みますので、30mm程度の斜鏡で主鏡の径に関わり無く事が足りてしまいます。

リレーレンズの仕様は必要焦点距離のレンズを選ぶ事で決めます。
必要によりあらゆる距離関係を選ぶ事となります。
ただし、斜鏡に焦点を持っていくとゴミが見えてしまうために斜鏡の手前か奥に焦点を置くことも覚えておいて下さい。
これによって中央遮蔽率を相当小さくする事が出来ます。

今の段階で私が感じた事を総じて言いますとリレーレンズは双眼装置にとても有用な位置にあります。
しかし、焦点位置が既存の設計と変わるために専用の鏡筒を必要とします。
鏡筒長が必要な為にドブソニアンではバランスの問題を解決して下さい。

リレーレンズの作り方
折角提案をした割に製作・開発が進まないので期待をしている方のために、そろそろネタを明かして行こうと思います。
細かい部分は色々実験して下さい。

<ビノビュー等アメリカンサイズ双眼装置用の製作>

材料:30mmのジャンク双眼鏡1個、シュワルツ付属品2in-アメリカン変換アダプター1個

製作:
@30mmアクロマートレンズを双眼鏡から取り出す。
 双眼鏡は大抵の物がF4位です。焦点距離が120mmなのでレンズ中央の20mmを使うとするとF6の入射角が使えます。
 実際はもう少し口径比がないとビノビューで24.5mm67°アイピースで周辺が少し翳ります。中短焦点アイピースでは問題ありません。BS双眼装置なら大丈夫そうな気がします。
 ちなみにレンズは双眼鏡のもので十分です。

Aシュワルツ付属品2in-アメリカン変換アダプターの遮光内ネジピッチのリングを3又は4こ作り黒く染めます。

B変換アダプターの中にリング→アクロマ-トレンズ→リング→アクロマ-トレンズ→リングの順番で収めます。
 少しレンズ周辺にガタが出ますので黒紙等を巻いて調節して下さい。レンズの向きは「ビノヘルパーS構造図」を参考にして下さい。
 リングの製作は最近出回っているエポキシ系の充填パテ等でネジの型取りをして切り出しても作れそうです。
 (私は精度の高い物を加工業者に作っていただきました。)

以上で完成です。


セッティング方法:
変換アダプターの片側がT2ネジになっていますのでビノビューを直付けします。
鏡筒の斜鏡を筒先へ12cm程度ずらします。同じく接眼部も移動します。
鏡筒にカウンターウエイトを付けるか縦軸の位置を変えバランスを取ります。
接眼部に変換アダプター2in側を差込ます。

どうです?等倍率正立ドブソニアンが完成しました。
反射鏡筒は接眼部の向きを変える必要がないので中間に「ビノヘルパー」を介在する必要はありませんので像の劣化無く正立像を実現すると思います。

では、思いっきり楽しんでくださいね!!
尚、この改造等についてKIKUTAは一切の責任を負いかねますのでご了承下さい。(大爆)

<ビノヘルパーについて>
実用性は十分にあるように感じます。
問題は双眼装置で暗くなる以上にミラーの反射ロスによる暗さがあります。
実験機の2inサイズはミラーに増反射を使っていましてあまり問題を感じませんが、アメリカンサイズの物には天頂ミラーに使用していた普通の物を2つにカットして使っていて減光を感じます。近日高精度高反射率の物に変える予定です。
笠井さんのウイリアムオプティクス無刻印天頂ミラーで作ればベストと思います。
チャレンジャーの皆様、是非、今年のサミットに持ってきてください。
楽しみにしています。


今回は、池田さんが色々とアイディアを出して下さっていますので刺激を受けて書き込んでみました。

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屈折

等倍リレーレンズを屈折鏡筒に直接使用すると、やっぱり成立像になります。
しかーしー、対空のために天頂プリズムを使うと・・・、とうりつうらぞう君です。
「いただきマート」では、2面反射で15センチ+天頂ミラーの光路長を消費し、尚且つリレーレンズで成立対空75度ぐらいのアタッチメントを開発しました。しばらくは想像して楽しむか、いらつくか、してください。
そのうちお披露目します。
このリレーレンズシステムを応用すると変倍装置(ズーム)も簡単に出来ます。
ただ、収差の問題が発生してくるのでトライ&エラーじゃきりが無いのである程度理論的に勉強してみたいものです。

 無改造で双眼視!!等倍リレーレンズ仕様

 8cmf15鏡筒ではこんな程度でピントが出ます。





双眼装置用等倍率天頂ミラーシステム) 2003/10/13
この秋の、新作発表!
「ビノ・ヘルパー」 

屈折望遠鏡に双眼装置を取り付け正立等倍像を見ることが出来るアタッチメントを完成しました。

「双眼装置用等倍率リレーレンズ内蔵、ペンタ・タイプ天頂ミラー」ビノ・ヘルパー シリーズ

 
「ビノ・ヘルパー S」  ビノビュー用

 「ビノ・ヘルパー L」
  ビッグビノビュー用



同焦点同口径のアクロマートレンズ(対物レンズ)を2枚向かい合わせたリレーレンズを応用し光路を発生させ、それを利用し双眼装置の焦点をあわせる。
この方式を用いればエクステンダーレンズを使用した時の様に倍率が高く変化することが無く、低倍率の双眼視を可能とします。また、原理的に望遠鏡から発生する倒立像を正立に反転させます。
この構造の問題点として、リレーレンズの双眼装置を取り付ける反対側に同等の光路長が発生しその処理に問題がありました。仮に望遠鏡側の光路を短くすると入射側と出射側の屈折が変わり収差が発生します。

この処理に2回反射で90°上へ光路を導く事で天頂ミラーとして使用出来、又十分な光路消費が出来このシステムを完成しました。
図をご覧下さい。

原理
・屈折望遠鏡の鏡筒及びアタッチメント内で2回の像反転が行われる為アイピース像が正立像となる。
・光路は鏡筒アタッチメント内で2回、双眼装置内で2回の反射が行われるので正像が得られる。
・光路は図の様な反射角で90°ずらしているが反射角変更設計で鏡筒と双眼装置の角度関係は自在である。
・リレーレンズと2回の反射装置により双眼装置を接続すると正立90°の視野を実現できる。



構造

 注:バレルとスリーブの表記が誤りです。逆です。




今回は剛性の問題と、余っていたパーツ(シンタ天頂ミラージャンク)の関係で2インチ規格で「ビノビュー」専用の等倍率天頂ミラーとしました。
同じ構造で、2インチ双眼装置用も完成しました。
リレーレンズはニュートン用と共通で使えるよう単独のアダプターとしています。

     @    A

他に、上記の図のような光路と反射の関係を利用してアタッチメントを製作し、リレーレンズと組み合わせる事でバリエーションも大きく増えます。



 これでどんな望遠鏡も無改造で正立双眼望遠鏡です。

 ビッグビノビューをLタイプで使用します。

使用感(昼間)
何でこんな物が今まで無かったのだろう???
とても不思議ですね!

もちろんあまり高倍率には向きません。惑星などを楽しむには今まで通りバローレンズでお願いします。
等倍である目的はあくまでも「低倍率専用」と言う事です。アイピースはせいぜい10o位まででお願いしたい所です。
もちろんいくらでもお金をかけて良いのであれば、最高のレンズと最高のミラーで可能とは思いますが、意味ないですね。

で、10〜30o位のアイピースがメインとなります。
昼間使用した限りではなんら問題なくとてもよいフィールドスコープでした。
収差に関しては鏡筒なりに見えます。(ビノビュー自体の収差は仕方だ無いですね。)

星像に関しては未だ確認できていません。今曇っていますので晴れたら試します。
インプレ期待してください。

しかし、あくまでも双眼装置ですからね!!本格的な双眼望遠鏡の見得味と比較はしないで下さい。


  
 シンタ2インチ天頂ミラーをベースに製作しています。

使用感(夜)
昨夜、テスト観望をしましたのでインプレッション!  2003/10/17

とても良い結果です。(もちろん双眼望遠鏡と違い、双眼装置としてです。ハイ)

 [ ビノビュー + ビノヘルパー S ]
目的の中低倍率はひじょうに良好でした。星像もきっちり点像で色もそのままです。月が明るかったのでM42の星雲は確認出来ず。月は周辺が僅かに緑色の収差が出ましたが、鏡筒のせいでしょう。
思ったほど暗くならずコントラストの落ちも感じません。遠くの高速道路の表示板が良く見えシンチレーションの限界まで良く見えていました。

ハード的な使用感は8cm鏡筒ともバランスよく使用できます。
これはもう新しい望遠鏡のあり方のようです!
結構興奮してしまいますね!!



 [ ビッグビノビュー + ビノヘルパー L ]
アイピース30mmのみでのテストです。とにかく素晴らしく良く見えます。WSとWVで試しました。WVはカスタムで広角になっているのですが周辺までいい像でした。WSはさすがにダイナミックな見え味で圧倒されます。しかし、周辺は流れます。
何れのアイピースも倍率が低いので鏡筒と良いマッチングをします。

普段、双眼望遠鏡の見え味と比べる辛口評価だったのでしょう、今回鏡筒「SD-80S」1本のみで試していると双眼装置本来の評価基準で見ることが出来ました。
リレーレンズや反射鏡を安価な物で構成している為、高倍率はほとんどテストしていませんが6mmのアイピースで月を見るとうっすらと色が取り巻きますが周辺の恒星はそれなりには見えていました。リレーレンズ自体はそれほど像を悪くする事は無いようです。基本的には双眼装置の性能が重要だと感じました。

2インチの双眼装置の迫力・像質は素晴らしかったです。
バランス的に8cm鏡筒は辛かったですが、15センチに使えばちょうどよさそうです。
シュワルツ150S辺りに使用すればお気軽観望派に持って来いかも知れません!双眼望遠鏡との兼ね合いが微妙ですね!


2005/7/18
シュワルツ150Sにてビノヘルパー
シュワルツ15cmF5を入手し、暫く眠らせていたビノヘルパーを試してみました。
なぜ眠らせてたかって? それは、「武蔵五百」や「ミニトレーラー」で忙しかったからです。
昨日鏡筒が届き、夜自宅観測室で早速実験です。
残念ながら薄曇で肉眼で1等星がやっと見える状態で無理やりです。

以前のままの、そのままです。
上が、ビックビノビュー2号機(2インチ双眼装置)でリレーレンズを含めた「ビノヘルパーL」です。(L-システム)
アイピースは、WV-32mm(2インチ)です。

したが、ビノビューと「ビノヘルパーS」です。(S-システム)

アイピースは、ミードSW-24.5mmです。
シュワルツにS-システムを装着

24.5mm〜9mmアイピースを試しました。
SW-24.5mm:周辺が蹴られます。60°位の視野となりますが何ら問題の無い正立像が使えます。
WV-17mm:70°の視野一杯まで見えます。しかし、50°を越える辺りから正像肥大。
ミードUW-14:周辺まで非常に良い像で驚きです。ただし重すぎでバランスが悪い。
WA-12mm:周辺までまずまず。瞳径も程ほどで、微光星が結構見えます。
アッベOr-9mm:火星を見ましたが、極冠迄十分見えました。

鏡筒とのバランスが良く、取り回しが楽です。
リレーレンズが短焦点(F4を絞って使っている)なので広角アイピースは相性が出てしまうようです。
色収差はなく、いい加減な精度の割りに、「結構いけるじゃん!」って、ところですが、抜けた空で早く試したいところですね!
シュワルツにL-システムを装着

さすがに2インチシステムで、周辺の蹴られはありません。
WS-30mm:ビックな視界ですが、視野が明るく本領は確認出来ません。
ただ、周辺は思いっきり流れます。(汗)
WV-32mm:やはり明るい中では使い物になりませんね!結構周辺(50°位)まで見れます。

システム的には取り合えずバランスしていますが、ビノヘルパーの光路長が足りないようでドローチューブの引き出し量を必要とし、少々きついです。改良の余地ありですね。
空が悪く本領がわかりませんので現状ではバランスの良いS-システムに分があります。

鏡筒がなかなか優れているので、早く良い空の下試したいですね!


2006/1/17 リレーレンズに思うこと

なかなか仕事に遊びに忙しくて、リレーの実験まで行かれませんが、今回のシステムで段々見えてきたことがあります。
ビノヘルパーシステムでの展望です。
まず、このシステムによる像の見え方ですが、何ら問題なく、とてもよく見えます。
更に反射率の高いミラーを使えば完璧でしょう。
問題は周辺像に影響する各収差です。
私の実験範囲では安物の広角アイピースが多いため、現在はその範囲での限界です。
安い広角アイピースは特に収差は強調されます。
勿論全滅ではなく良像範囲の問題ですが・・。


対物レンズ、リレーレンズ共に短焦点で使用しているため(F4〜F5)、短焦点に強いナグラーなどがいい結果を生むのでは?と考えています。
何故なら、ミードのUWを使用しますと周辺像まで遜色なく使用できるシステムとなっているからです。
14mm、8.8mm共にF4.5のドブでナグラー同等の性能を発揮できるアイピースです。
短焦点に強いアイピースでマッチングする例になります。
従いまして、2インチシステムは簡易低倍率双眼を目指しているものですから、やはり短焦点鏡筒に強い長焦点アイピースが必要でしょう。

対物・リレー・アイピースの相性でマッチングを取れれば低倍率広角でも良い結果が出ると思います。
ちなみに、焦点距離の長い鏡筒ではどうかと言いますと、今のところ問題は少ないようです。
ただ、アメリカンサイズのビノビューには焦点距離130mm以上(出来れば150mm)のリレーレンズを使用しないと、周辺が蹴られます。
双眼装置の正確な口径比を出し、蹴られない範囲のシステムが必要です。
ただしその口径比以下の鏡筒ではやはり蹴られが発生します。
アメリカンサイズでは、ミードSW-24.5がありますが、このアイピースは元々短焦点には弱いアイピースです。
更に、ビノビューと短焦点リレーでは口径で多少蹴られ最大視野は生きません。
やはりNgになってしまいそうで実験に高いアイピースを買うには至りませんね・・汗。

2インチ用は、笠井EWV-32とNg4-22が狙い目ですが、焦点位置の問題でEMSと兼用が効かず検討中です。
しかし、この辺の実験はしてみたいものですね。

ちなみに、双眼装置正立直付用にEMSを自作する場合は、双眼望遠鏡と違い平行軸を正確に出す必要が無いため、製作は非常に楽です。
ただし、鏡筒カット等が必要となりますが、是非チャレンジして下さい。

2007/05/03
その後、結構チャレンジされている方が多いと聞きます。
その中の情報として、アメリカンサイズ双眼装置用としてLVW-22mmが等倍リレーにとても良くマッチングしています。
スマイスレンズが丁度短焦点のリレーとマッチングするのでしょう。
F4.5ドブのシステムに使用して周辺まで点像を結びます。
ナグラーじゃなくてもビクセンさんで十分でした!

また、笠井さんでペンタプリズムが販売されました。
しかも透過率は約97%だそうです。
アメリカンサイズ双眼装置なら、これにリレーを付ければ簡単に満足出来そうですね!

 
23,000円
   


つづく


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