双眼望遠鏡HOME > 自作シュワルツ150S双眼望遠鏡「モノビノ」 

なぜか今更・・・ 自作シュワルツ150S双眼望遠鏡 「モノビノ」 

2008/8/25 始まり始まり!
2008/9/8 双望会の題材?

前に実験用に譲って頂いた「シュワルツ150S」が眠っていました。
あたらめもう1台が手元に来ました。
だから、やっぱり作ってしまうのですね。(^o^)

で、シュワルツはなぜか同じモノがそろわない。
色違いなので止めておこうかと思ったけど、「モノクロちゃん」で自分的には良い感じ!

実は、今回は(も?)少々考えがあります。
前回のサミットで、ビックビノをゆっくり味わう機会を頂き、色々判ってきた事があり、かなり屈折に惹かれています。
元々「シュワルツ120ビノ」が手元にあり、これの中倍率で見たM42のすばらしをもどこかで書いたのですが、屈折の大口径という魅力です。
ビックビノまで行くには困難がありますが、その前の段階で如何かと。

屈折ビノの一番の魅力は、宇宙の立体感です。
その理由はいくつかありますが、簡単に言いますと引き締まった星像に、点光源の明るさ・色のレンジ大きく(同じ大きさの点で光の強弱、色の濃淡が大きい)、それにより遠近感(疑似立体)を感じさせる。
この効果で宇宙空間に漂っているような感覚になる事です。
反射望遠鏡の双眼は、それこそ暗い銀河などの「見えないモノ」を見せてくれますが、アルミ反射の吸収色によって深い色合いがカットされてしまいます。
(この意見はKIKUTA論で、おそらく論です。(^_^;)EMSの反射鏡で吸収されないのか?考えますが、大口径反射では弱光を受ける為多く吸収され、EMSは収束した強光で吸収仕切れないのでは?と考えています。)
又、口径が大きいと、収差で星の締まりに限界があります。
この点からも、口径の大きい屈折双眼望遠鏡を所有したくなります。
もちろん、もっと大口径が手に入れば良いし、アポクロマートの方が、より良い世界をみれますが、やはり大きな事情もありますね。(^_^;)


今回シュワルツで作るに当たって、2つのポイントがあります。
先ず、この鏡筒はF5のアクロマートです。おなじみの色収差は抜群で高倍率は使えません。他の倍率でも星像はまずまずですが、うっすらと飛ばした色収差のベールがあります。
本来、この収差がちゃんと収束すればとても濃い星が見えるのですが、それはアポクロマートの仕事ですので、アクロマートでは失う光量を我慢し、その分のベールを剥がす事にします。
バイオレットカットフィルターや光害カットフィルターで調整します。

ちょっとデリケートな余談ですが、アクロマートを使用しているとピントの山の頂点が広くてどこがホントのピントか分かりにくいものです。
これは各色に分散したピントの山を見ているので仕方が無く、その人の好みのカラー(見やすい色になってるはず)で決めているはずです。
アポクロマートってやつは、その分散がほとんど無いのでピントの山は「ひとつ」になります。
アクロマートでフィルターを使用すると、いらない色をカットするのでピントの山は狭くなってきます。だからシャープになってきます。
最も自然な色は若干失せますが、シャープネスは立体視に重要です。重要なコントラストは若干我慢ですね。
まあ15pあるのでその辺は勘弁鏡です。


次のポイントですが、私の目の問題です。
レーシックにて近視矯正した事はご存じかと思います。
非常に快適なのですが、唯一の欠点が天文のおいしい部分を失わせる結果にもなりました。
現在、瞳径が5mm以下でないとダイナミックな点光源がにじんでしまいます。
そのことから、低倍率の使用はあまり重要でなくなっています。

銀河観望でよく云われているのが、「バックが暗くなり銀河がよく見えるのは瞳径3〜4mm」です。
色々観望を重ねると、やはりそのぐらいが最も見やすいかと思います。
「暗い宇宙にぽっかりと浮いた銀河」等は良く体験されているでしょう。
低倍率を失った私は、行き先をその中倍率へとシフトしています。
そうなりますと、上手い事に2インチの必要性が無くなりコンパクトなアメリカンサイズでシステム構築が可能です。
「軽量コンパクト」これもメリットとして今回のビノに生かしてみようかと考えています。

ただ、使用アイピースは、イーソスの対抗馬?(全然対抗していませんが、一番近いスペック)のミード「UW-14mm」をレギュラーと考えている為、あまり重量緩和は期待出来ないかな。

  

UW-14mmは見掛け視界が84度あります。
シュワルツ150Sで使用しますと次のようなスペックとなります。
倍率:54倍 視界:1.56度 瞳径:2.8mm
メシエ銀河はご機嫌でしょう。
他に拡大用にUW-8.8mmと、低倍率用にLVWー22mmを用意します。


2008/9/8 双望会の題材?

掲示板でご存じと思いますが、ジークさんから」アミチプリズム型のルーフミラーBOX」情報を頂き、今まで釈然としなかったミラーシステムについてかなり研究する事が出来ました。
結論はさておき、EMS製作にあたり60°エルボにこだわるが故、「双望会」出品としての「モノビノ」製作を断念していましたが、新発見(自分的にです)の製作方法で意外と短期間で作れそうです。
どっちにしても、「武蔵五百」用新双眼装置を優先しますので、「モノビノ」は試作出品で間に合えば良いかなってところです。

苦悩したので、一部公表。

  光の通り方 

ただ光の通り道だけ考えるとレンズと混合してしまい結構悩んでしまいました。
ミラーは、像をそのまま映します。
見る角度も重要ですね。

ミラーボックスのヒント図
図がいい加減で済みません。
意味を解読出来る人だけ楽しんでね!
 ルーフミラーボックスは、アミチプリズムと構造は一緒で、使い方が違います。

 ※上記図について:本来は寄棟タイプの屋根型になりますが、図は省略しています。

で、色々悩んだあげく、結局EMSです。
角度が出しやすい発見で、新しい設計方法を見つけたので15センチビノの製作が進みそうです。

  こんな感じでイメージしています。が、角度関係は適当です。(^_^;)

ま、作りやすいEMSと言う事で。
本当に作りやすいだろうか・・・

双眼望遠鏡HOME > 自作シュワルツ150S双眼望遠鏡「モノビノ」