直視反双(直視型天体反射双眼望遠鏡)


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2004/9/5  開始
    9/16 先駆者:ワタナベさん
2005/2/3  もう一つの双眼鏡 


某掲示板で直視型の反双の話が出ました。
ふと思い出すと随分前にもそんな話題に触れた事もありました。
実際に作られた方が20年ほど前からいたようです。

実際には普及しませんでした。
まあ、そもそも「双眼望遠鏡」自体が普及しなかったので無理も無いでしょう・・。

さて、今時点の私としましては、この話題は非常に旬な事です。
大型の反双をある程度に詰めた現段階で10センチ前後のシャープな双眼望遠鏡を欲しています。
アポ双眼を考えていたのですが鏡筒は高いし、フローライトは無くなるし、面白みも減ってきた所で小口径反双が頭をよぎっていた今だからこそ、まさに火を付けられた様な所です。

・手持ちの出来る8cmぐらいの反双。
・フリーストップでアポ双眼に対抗できる反双。
この2つが、目下の構想となってきました。

ビクセン光学のアウトレットで10センチF10鏡筒が破格で売られています。
この鏡筒を利用しようと考えていたので性能はどうかと昨日古老を尋ねて来ました。

結果的に口径78mm、焦点距離300mm、正立アイピース付きの反射望遠鏡を2個購入して帰ってきました。(笑)

 ビクセン コスモキッズ  一本スパイダー

どうしようかって?
このまま主鏡いっぱいまでカットし2つを付ければ目幅78mm固定双眼鏡です。
30倍正立です。
しかし、これではみんな見れないのでミラーを1cmづつカットすれば58mm〜使えます。
問題は、この愛嬌のある形を残すべきか?それとも使いやすく筒に入れ替えるか?です。
ちなみに付属のアイピースは、バローとプリズムが入っているようで正立にしています。
普通のアイピースを入れると倒立像になりますが非常にクリアで実用的な像となりました。
景色を見た限りでは色収差0の素晴らしい反射ならではです。完成が楽しみ!

 
 

 
こんなのを作って、コスモキッズの本体を切り込んで無理やり挿入させる予定です。
でないと、このまま使うと又「宇宙箱めがね」になってしまうからです。(笑)



ちょっと大サービスでミラーを切りすぎたようです。
お子様も見れる箱メガネが出来そうです。

<私はこうやって反射鏡を切ります。>
 
このワイヤーソーはダイヤがちりばめられていてガラスを簡単に切る事が出来ます。
ただ、厚物の場合は切子がつまり切れなくなるので定期的に水で流しながら切ります。
仕上げの切り口は、ダイヤモンドの平ヤスリで仕上げます。
切る部分はマスキングテープで、それ以外は紙で保護しながらの作業となります。

さて、本題に入ります。

そもそも、従来の反双は観望がし易い接眼位置を得る為にミラー等で反射させていました。
そのために像が暗くなったり劣化する原因となっています。
この直視式に付きましては、反射望遠鏡そのまま無理やりに双眼で見てしまうシステムで像の劣化は少ないです。
奥側に位置する鏡筒の斜鏡が大きくなるので多少の影響が出ます。
しかし、反射回数による減光等はなく理論的にも簡単にわかると思います。

断面です。適切な45°

図でお分かりのように奥側の鏡筒に改造が必要となります。
バックフォーカスを得る為に、鏡筒を縮め斜鏡を大きくします。長いドローチュー部を作り手前の鏡筒の光路を邪魔しない構造にします。
手前の鏡筒は奥の鏡筒の光路を確保する為に部分カットしなければなりません。

そして2本の鏡筒をつなげ目幅調節のためにスライド構造にする必要があります。
私が今考えている範囲では経緯台に載せるので(ドブスタイル)接眼部の位置が重要となります。
シュミレーションした所、最も適した位置は円周に対して45°、鏡筒に対しても45°位になります。
これにより低角から天頂まで比較的無理がなくなりそうです。

まずこれを、ビクセン光学のアウトレット鏡筒で製作し、良い結果が出たら、その次にアルター5Nツインを狙いたいです。
マクニュートン直視ツインなら、アポの半値以下でアポ双眼より素晴らしい物が可能かもしれません。
久しぶりに楽しみが出来ました。
今年のサミットには間に合いませんが、来年に向けて大きな目標が出来わくわくし始めました。

今後、進捗をアップして行こうと思います。

海外で、過去に作られていた直視反双です。へぇー!


2004/9/16

冒頭でお話した反双の製作者から写真等が私の元へ届きました。
(ワタナベさん、情報ありがとうございます)
なんと、25年も前にこの反双を完成させていたのです。驚きです。


ご覧下さい。
  
  目幅調整可です。
 携帯性にも驚きです。

 
  





この作者は、長野県のワタナベさんとおっしゃいますが、25年前にすでに双眼望遠鏡を楽しまれていたという事で、おじさんデビューの私からすれば、田中さんに匹敵するような次第です。
現在構想している物とほぼ同じで、ワタナベさんが言われるには、十分アポに対抗できる性能だそうです。
片側の斜鏡が大きくなる事も実際には影響を感じにくいようで安心します。
実際人の目の補正能力は双眼で大きく働きます。
問題は目幅調整のために鏡筒スライドをどう構築するかにかかっているような感じです。
ワタナベさんは調整範囲を小さく取り斜鏡スライドで行い、接眼レンズの飛び出し量で緩和させていたそうです。

ちなみに本日10センチ、f10の鏡筒2本を入手しました。
筒を生かした設計をはじめます。


もう一つの双眼鏡 2005/2/3

双眼望遠鏡を色々考えていると組み合わせで色々なものが創作出来る。
新規性は無いかもしれないが、小型の反射双眼望遠鏡では簡単に正立対空双眼望遠鏡が可能だ!


こんな物は如何だろうか?
問題は、目幅の関係で小口径で主鏡を削る方法になってしまうだろうが。

まあしかしだ、そこで発想を止めてはなりませんぞ!
どうだい?

大型の物でも双眼装置を使用出来ないかい?

リレーレンズって・・・、あーだこーだ考える前に試したことはあるかい?
良い事を教えてあげましょう。
ビクセンで地上レンズ31.7AD
地上レンズ31.7AD

7,875円(本体 7,500円)
商品NO.3847-09

こんな物が売っています。
正立に尚且つ光路長をぐっと引き伸ばしてくれます。
高倍率以外はなんら問題なし、と、思いますよ!

で、私自身は色々実験してはいますが、いつも苦労しているので、遂に買ってしまいました。
HF経緯台です。
なんだかんだ値段が高いので今まで持っていなかったのですが、ビクセンさん、随分いい物作ってましたね!
これがあれば小型の双眼望遠鏡は非常に楽に実験、いやいや、活用出来そうです。
 これでビノビュー専用に鏡筒カットした10センチが生き返りました。

このフリーストップは優れものです。
私は開発工業で2.9万円(税込)購入です。


と言うわけで、つづくです。

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